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手洗い表示の服は洗濯機で洗える?

2026年8月時点
■ 先に結論

タグが「洗濯おけ+手」の手洗いマークなら、洗濯ネットに入れて「手洗い表示に対応するコース」(パナソニックでは「おうちクリーニング」)で洗う方法があります。
コース名は機種で違い、同じ名前でも対象の表示が違うことがあります。説明書で確かめ、該当するコースが無ければ手洗いかクリーニング店へ。
「洗濯おけにバツ」は家庭では洗えない表示なので、クリーニング店に相談を。型崩れが心配な大切な服は、無理に家で洗わない判断でかまいません。

「タグの記号が細かすぎて読めない」「手洗い表示ばかりで、洗濯機に入れていいのか毎回迷う」。洗濯表示の読み方でつまずく声は、家事まわりの悩みの中でも繰り返し出てきます。家庭での洗濯に関わる記号は大きく4つに分けて見ると整理しやすく、そのうち家庭で洗うこと自体ができないものが1つ、洗濯機で洗えるとは書かれていないものが1つあります。ここから順に見分けます。

※本記事の記号の意味は2026年8月時点の消費者庁の公式解説に基づいています。洗濯機のコース名は機種・メーカーにより表記が異なる場合があります。

大前提: 洗濯表示は「ここまでならOK」の上限を示している

消費者庁の解説では、洗濯の記号は「上限の洗濯温度及び最も厳しい洗濯処理」の情報を提供するもの、と説明されています。つまり「40」の数字が付いた記号は「水温40℃までならOK」という意味で、それより低い温度・弱い水流で洗うのは表示の範囲内です。洗う工程で守るルールは「表示より強く洗わない」の一点です(乾燥やアイロンは別の記号で決まります)。

なお、いまの記号は2016年12月から使われている国際規格ベースのもので、2024年8月に記号がいくつか追加されました。2016年11月以前の服には、「弱30」「手洗イ」のように日本語が入った旧記号が付いていることがあります。

手順1: タグの記号を4パターンに仕分ける

洗濯表示のタグは、襟の裏か、脇の縫い目の内側に付いていることが多いです。

  1. 洗濯おけ+数字: 洗濯機で洗えます。数字は水温の上限です(「40」なら40℃まで)。
  2. 洗濯おけ+数字+下線: 洗濯機で洗えますが、弱い水流で。下線1本は「弱い処理」、2本は「非常に弱い処理」という意味です。弱コースやおしゃれ着コースの出番です。
  3. 洗濯おけ+手のマーク: 手洗い表示です。意味は「液温は40℃を限度とし、手洗いによる洗濯処理ができる」。洗濯機で洗えるという意味は含まれていません(2024年8月に追加された、洗濯おけの下に線が1本入った手洗いマークは液温30℃まで。この下線は水流の強さではなく温度を表します)。
  4. 洗濯おけにバツ: 家庭では洗えません。洗濯機も手洗いもNGです。クリーニング店に相談してください。

迷いやすいのは3です。次の手順で、洗濯機を使う現実的な方法を説明します。

手順2: 手洗いマークの服を洗濯機で洗う(手洗い表示に対応するコース+ネット)

記号の意味の上では「手洗い」ですが、最近の洗濯機には手洗い表示の衣類向けに設計されたコースを備えた機種があります。たとえばパナソニックの公式FAQでは、「おうちクリーニング」コースは手洗い表示の衣類向け、「おしゃれ着」コースは弱水流(弱洗い)対応の衣類向け、と案内されています。

  1. タグにバツ記号が無いことを確認します。絹・レーヨンなど水に弱い素材は、後述の「クリーニングに出す判断」へ。
  2. 同じタグで、記号の近くに「中性」と書かれていないかも見ます。書かれていれば、おしゃれ着用の液体中性洗剤を用意します(パナソニック公式FAQの案内)。
  3. 初めて洗う濃い色の服は、色落ちを確かめます。白い布を水で湿らせ、裾の内側など目立たない所を軽くたたき、色が移らないか見ます。
  4. 服をたたんで洗濯ネットに入れます。ファスナーやホックは閉じておきます。
  5. コースを選びます。「手洗い」「おうちクリーニング」「おしゃれ着(ドライ)」など機種によって名前が違ううえ、同じ名前でも対象の洗濯表示が違います。お使いの洗濯機の説明書で「手洗い表示の衣類に対応するコース」を確かめてください。
  6. 洗剤を入れてスタートします。洗い終わったら早めに取り出し、形を整えて干します。タグの四角い乾燥記号(つり干し・平干し・日陰など)に従ってください。

説明書を見ても該当するコースが見つからない場合は、標準コースで代用しないでください。表示より強く洗うことになります。この場合は、洗面器などでの手洗いに切り替えるか、クリーニング店に出します。

特に多い例: ブラジャーはホックを留めて専用ネットへ

下着メーカーのワコールは、ワコール公式サイトのブラジャーの洗い方で洗濯手順を次のように案内しています。

  1. まず取扱い絵表示を確認します。
  2. ホックを留めてから、洗濯ネットか専用ネットに入れます。
  3. 「ソフト洗い」「ランジェリーコース」など弱水流のコースで5〜6分程度洗います。
  4. 干すときはカップの下側を洗濯バサミで2か所はさんで逆さに干すと、ストラップの伸びや型崩れを防ぎやすいと案内されています。

ただし、タグに洗濯おけのバツ表示があれば洗濯機は使いません(手順1の4)。

ブラ用の専用ネットは、カップをつぶさない形状のものが市販されています。型崩れを防げると断定はできませんが、金具の引っかかり防止のためにも、ネット無しで洗濯機に入れるのは避けたいところです。

なおワコールは、長く愛用するには手洗いがおすすめで、温度はぬるま湯、力加減は軽く「ふり洗い」(水の中で衣類を軽く振るように洗う方法)が目安、とも案内しています。ワイヤー入りやレースの多いお気に入りは、この手洗いに留める選び方もあります。

クリーニングに出す判断: リスクは正直に残ります

手洗い表示向けコースとネットを使っても、型崩れ・縮み・毛玉のリスクがゼロになるわけではありません。次にあてはまる服は、家で洗う前に立ち止まってください。

  • 絹(シルク)・レーヨン・キュプラ(裏地によく使われる、水に弱い素材)、皮革・毛皮など: パナソニックもパナソニック公式サイトの「洗えるかチェック」で、手洗い系コースで洗えない素材として挙げています
  • 肩パッドや芯地(襟や前身頃の内側に入っている、形を保つための布)で形を作っているジャケット・スーツ
  • 買い直しがきかない服・思い入れのある服
  • タグにバツ記号がある服(家庭洗濯NG)

「失敗したら困る」と感じた服をクリーニング店に出すのも、立派な判断です。

うまくいかない時のチェックリスト

迷ったときは「表示より弱く洗う」か「クリーニングに出す」のどちらかに倒すと、大きな失敗を避けやすくなります。記号の正確な意味は消費者庁の洗濯表示ページ(令和6年8月20日以降)で一覧できます。スマホにブックマークしておくと、店でタグを見ながら家で洗えるかを確かめる時にも使えます。